2002.9.14.ラオスから来た男4

雨の金曜日、男は疲れきった表情で帰宅した。
多忙な業務と、家庭との板挟みに追われ、過ぎ去っていく日々。
絶え間なく降りかかるストレスは、日本の多くのサラリーマン達の生気を蝕み続けていく。
 
ラオスから来た男とて、例外ではなかった。
彼もストレス社会を生き抜かなければならない、典型的なサラリーマンの一人なのだ。

帰宅した男に届けられていたひとつの小包。
送り主には、ぱおんの名前がクレジットされている。
なんだろう? とぼけた表情の男は無造作に包装紙をほどいた。
なんと、小包の中には『スーパーGT−R』がパッケージされているではないか。気を利かせたぱおんが、明日に間に合うようにと送ってくれたのだ。
「こっ、これはきっと…このラインを巻いて明日潮来に出て来いというお友達からのメッセージではないでしょうか?」
ラオスから来た男は、如何にもワザとらしく、カメ女に聞こえるような声音で呟いた。
男の疲れた脳は、あくまでも自分に都合の良いように物事を解釈するようになっていた。

傷ついた男達の魂は、癒しの場を求めて、週末を彷徨う。
翌朝、ラオスから来た男は、カメ女特製のカレーを貪ると、忽ちのうちに娘とタックルを車に載せ旅立って行った。

土曜日のR51は意外にも混雑している。
今週も来てしまったヨ
大栄ICを降り、水郷に入った頃には、既に時計は11時近くを指していた。
いつものことではあるが、時間は限られている。夕方5時に娘を迎えにいくとして、逆算すると3時半がタイムリミットであるといえる。

ところで、爆釣隊定番の戦略として『前回釣れた場所を攻める』、というのがある。
と、同時に『前回釣れたルアーを投げる』というのも、非常に重要な戦術のひとつであるといえる。極めて単純な方法ではあるが…
だからこそ、ぱおんは今日もハーフスピンを投げ続けているのだ。
 
早速、横利根の例の場所から、攻めることに。
クルーザーが係留された隙間に、ミミズのワームをガンガン落とし込んでいく。
仮に…、この場所でこの方法により2〜3本獲れたとすれば、今日はラオスから来た男にとって楽な展開になると言える。
ぱおん&仁にコンタクトする時間もとれるだろう。
万一、釣れないとすれば…
楽観主義者の男はそんなことは考えもせず、さらにガンガンワームを落とし込んでいく。

ココンッ、コココンッ、と頻繁なギルの当たり。もうしつこい位にジャミ当たりの連続だ。
合間を縫って、ラインが突然横走りした。
クイッとあわせを入れてみる。
…残念、バレました。
どうして釣れないんだろう? とりあえず考えてみた。が、全く判らないので移動することに。
「前につれた場所はつれる」
…作戦は見事に失敗した
続きへ  2002年の釣り一覧へ  トップへ
inserted by FC2 system