2010.3.14.ハスの池

ゲェ〜、男爵がハスの池を荒らしに来ていやァがる。仕事が忙しいフリをしやァがって…
春の陽射しを受けて輝くハスの池へ向け、CR-Xは風になった。その助手席に年老いた男はいない。隠居して犬の散歩のようだ。誰にも引退の時は来るのである。

ハスの池が見えてきた。トモの車が止まっている。フィッシングショーで入手したカタログを受け渡すことになっているのだ。ん? トモの車の後ろに止まっているあの乗り物は……、か、神の御車だ。僕の釣りを邪魔してやろうとやって来たに違いない。悪辣な貴族め。

2人の姿は見えない。奥の方の池に居るのだろう。トモに電話してみると、やはり奥で釣りをしているという。そして、その電話で貴族の悪辣さを聞いた。
ハスの池は大小20余りの池の集合体なのだが、その中に毎年僕が結果を出している池がある。前日にトモと電話で話した時、「あの池が楽しみなんですよ」と言うと、トモは「じゃあそこは撃たずに、別の池で釣りをしながら待ってますよ」と言ってくれた。
トモにカタログを渡す。ルアー博士の教材になるのだ。
だが、邪魔をしに現れた神気取りは、先にその池を攻めてしまったというのだ。しかも、トモが「楽しみにしてるんだから攻めないでいてあげましょうよ」と止めても、「何? 楽しみにしてる? そういう場所は潰しておかないと。ヤツはスピナベを使うようだから、俺が先にスピナベで荒らしておいてやるぜ」と言って、徹底的にスピナーベイトを撃ちまくったらしい。とんでもない男だ。

やむなく、本湖と呼ばれる一番大きな池から釣り始めた。ルアーはスピナーベイト。ハーフスピンの3/8oz、タンデム、カラーは基本のシャートホワイトだ。カバーが多いから、ハッキリした色で、かつバイブレーションでもアピールだ。

しばらく釣りをしていると、奥の池からトモが戻ってきた。いったん車に帰り、トモにカタログを渡す。そして、気になる新製品について話をしていると、茂みの向こうを蠢く白い頭が目に入った。神だ。神が帰ってきた。
なぬ〜? アンタ釣ったんかい?
やがてガサガサと茂みを掻き分けて、神気取りのnnn男爵が現れた。しかし、今日は何だか元気がない。話を聞くと、ここまでノーフィッシュなのだという。悪辣なことばかりしているからだ。神といえど、天に唾すれば、自らに帰ってくるようだ。天罰である。

ノーフィッシュに打ちひしがれる男爵に、さらなるダメージを与えてやるか。
「おい、神。俺はすでに釣ったぞ。スピナベで。本湖で」
「なぬ〜!」

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